縄文人
九州の佐賀県の吉野ヶ里に、弥生時代の一大環濠集落の遺跡があり、巨大な公園として整備されています。九州人なら、誰でも一度は行ったことがあるはず。
もう随分前ですが、私も女房と子ども達を連れて、吉野ヶ里に行きました。公園の中には、資料館もあり、弥生人が使用した道具等が展示しており、おもしろそうだったのでみんなで入りました。展示品を見てまわっていたら、突然女房と子どもが、「パパが写っている」と資料館の壁を指さして大笑い。なんだなんだと見てみると、そこには、弥生人と縄文人の違いを、顔のイラスト入りで説明したものが貼られていました。額は狭く、目は大きくて二重、鼻は低くて大きく、ほほ骨が高く、えらが張っている縄文人の特徴がすべて私と一致しました。
たしかに、イラストの縄文人は、私にそっくりで、そうとは思っていましたが、私のルーツが家族に確認された一瞬でした。ちなみに、弥生人は、瓜実顔で、のっぺりとしており、目は一重。これがまた、すべて女房の特徴に一致。説明文には、日本においては、縄文人と弥生人の混血はあまり進んでいないなんてことも書いてあり、今度は、子供を捕まえて、君らは珍しい混血児だといってみんなで大騒ぎ。
さて、みなさんは、どっちですか?
九州人1
宮崎にシーガイアという巨大なプールがあったころ、これもまた、良く女房・子ども達と遊びに行きました。でっかい更衣室で着替えを終え、さあプールに行こうとした時、見るからに東南アジアからやってきたと思われる浅黒い、痩せたおじいさんから、いきなり母国語で話しかけられました。ロッカーの使い方かトイレの場所でも知りたかったのでしょうが、いきなり母国語でまくしたてられ、返答もできずポカンとしていたら、しばらくして、おじいさんは諦めて行ってしまいました。ちょうど女房がやっ来て、なんで突っ立ってるのと聞いてきたので、事の次第を話したところ、これが、大ウケにウケて大笑いされました。東南アジア旅行団のメンバーの一人と間違えられたんだって。こら、そんなに笑うな!
九州人2
九州ということで、良く一括りにされますが、さすがに、沖縄は南方系の顔立ちが際立っていて、沖縄に仕事や遊びで行くと、異国に行った気分になります。
とある日、一人で仕事で沖縄に行ったときのこと。仕事を終えて、国際通りを観光しようとふらふら歩いていると、信号待ちに。お兄さんがチラシを配っていたのですが、どうも人を見て配っているようで、観光客らしい人は避けているようでした。俺も関係ないなと知らん顔をしていたら、お兄さんが近づいて来て、チラシを渡されました。自宅にパラボナアンテナの設置をすするチラシ。
女房に、「沖縄の人に間違えられた」とメールすると、女房から「違う。あんたは、もっと南」の返信が。そういえば、テレビニュースでカンボジアやタイの人が出てくると、女房がにやにやしながら、親近感を感じるとか言っていたのを思い出し、そうか、私の祖先はカンボジアかタイからやってきたのだと納得。
私のご先祖に根性や知恵があろうはずもなく、従って、船ではなく、大昔、陸続きのときに、食べ物を求めててくてく歩いて日本まで来たんでしょうね。
この前も、浜松町で飲んだあと、赤坂のホテルまで歩いて帰りました。DNAかな?
九州人3
これも沖縄の話。仕事を終えて、一人で居酒屋に行きました。カウンターで飲んでいると、隣で飲んでいたご夫婦に話しかけられました。横浜に自宅があるけど、半年ぐらい沖縄で過ごしており、そろそろ横浜に帰ろうと思っているとか。で、奥さんから、「仕事帰りは、いつも、この店で飲むのですか?」と聞かれ、「違うって。私は、仕事でたまたまやってきた人間で、地元の人間ではない。どうみたって、よそからやって来て、沖縄で一仕事終えて、飲んでいる風にしかみえないでしょう」と心の中で叫んで、あいまいに「ええまあ」と返事をしました。人って、自分の顔は見えませんもんね。
九州人4
これは、ごく最近の話。新旧副会長の歓送迎会が開かれたので参加しました。当然のことながら、ビールで乾杯。
乾杯直後、仙台の斉藤副会長から、「先生は、もう焼酎ですか」と聞かれ、これもまた、「違うって」と心の叫び。うーん、九州の男って、のべつまくなく焼酎をガブガブ飲んで、気に入らないことがあるとちゃぶ台をひっくり返して、女房を泣かせているというイメージなんでしょうか。
昨日も、マスコミとの懇談会後の懇親会で、日本酒を飲んでいると、記者の人がびっくりして、「大分は焼酎じゃないんですか」と大きな声で聞いてきました。これもまた「違うって」と。大分は日本酒の醸造の南限で、日本酒文化圏なんです。結婚披露宴のお銚子の中に、お湯で割った焼酎が入っていてびっくりするのは、宮崎と鹿児島なんだから。
なんだか、「違うって」が口癖になりそうな、毎日です。