弁護士が関与する法的トラブルは多種多様なものがありますが、交通事故の損害賠償は、まさに弁護士が関与すべきトラブルと考えます。死亡事故や重篤な後遺障害が発生した事故に限らず、物損事故でも弁護士の関与の必要性を感じることが多い分野です。というのも、自動車運転者の大多数が任意保険に加入していることから、ひとたび、交通事故が発生すると、加害者側として、保険会社の担当者が賠償交渉の前面に出てくることが多いのですが、保険会社の担当者が提示してくる賠償金額が、一般的には裁判基準に比べて低い場合が多いからです。
交通事故の損害賠償は、本来、被害者に対し、適切な金額が賠償されなければなりません。何が適切な賠償金額であるかは、これまで、数十年にわたって、全国の裁判所で出された何万、何千件といった判決が、基準を明らかにしています。任意保険会社が、この裁判基準に照らして、賠償金額を提示してくれるのであれば、問題はありません。しかし、任意保険会社も営利企業ですから、なるべく賠償金額を低く抑えたいという考えが働くのか、裁判基準よりもかなり低い、保険会社独自の基準をつくって、その基準に従って、賠償金額を提示してくるケースも多くあります。
法律に詳しくない被害者は、保険会社が基準に従って計算しましたといって提示してきた賠償金額が、裁判基準に比べて適切なものかどうかを判断することが困難です。また、素人では判断できないからこそ、中には強引に保険会社の基準で示談を迫るケースもあります。こういう時こそ、交通事故の裁判や示談交渉の経験豊富な弁護士に相談すべきと思います。このような弁護士は、適正な賠償金額に通じています。保険会社が提示した示談案の問題点をすぐに見抜き、示談交渉で適正な賠償金額を引き出し、迅速に問題を解決することができます。
また、事故状況や受傷状況が複雑な事案では、なかなか示談で解決が困難な場合がありますが、このような時にも、弁護士であれば、裁判手続を選択して問題を解決に導くことが可能です。
どのようにすれば
まずは、相談をしてみてください。すぐに交渉に入れるか、本人で交渉が可能か、弁護士が関与した方が良いケースか、弁護士費用がどの程度かかるのかと言った点を、率直に弁護士に聞いて見てください。丁寧な説明が聞けると思います。そのうえで、費用をかけてでも、弁護士を依頼したいと考えたら、弁護士や裁判にかかる費用の説明を受けたうえで、依頼するかどうかを判断すれば良いと思います。
どのような書類が
最初の相談のときは、事故証明書、事故状況図、診断書、診療報酬明細書等の準備があれば良いです。既に、保険会社と交渉して、なんらかの示談の提案がなされている場合は、もちろん、示談案を持参ください。
費用は
着手金、成功報酬、実費等が必要になります。賠償金額が、500万円のケースでは、着手金として金336,000円、成功報酬として金525,000円程度がかかります。また、裁判になると裁判所に納める実費として、金40,000円程度が必要になります。これら、弁護士に要した費用は、加害者に請求して、その一部(裁判の場合、損害額の1割を弁護士費用として加算するケースが多いようです)の支払いを受けることができる場合があります。
また、最近の自動車保険では、弁護士費用特約が付帯されているケースも多く、この場合、裁判費用を含めて最大で300万円までの弁護士費用を保険会社が負担します。この特約を使えば、ほとんどの事件で、被害者が弁護士費用を手出しするということはないと思います。
保険に加入している人は、費用を気にすることなく、交通事故の賠償交渉を弁護士に依頼することができますので、是非、弁護士に事件の依頼をすることをおすすめします。
離婚等の家事に関する相談は、何より、弁護士が夫婦の生活や親子関係がどのようなものであったのか、どちらにどのような問題があったのかを、正確に把握する必要があります。また、種々雑多にわたる夫婦の財産を整理していく必要があります。
こういった場合に、一番助かるのは、相談者が作成したメモです。できれば、時系列に沿って、夫婦や親子の間で起こった出来事を、記載して貰うと理解がしやすいです。簡潔である必要はありません。詳しければ詳しいほど良いです。また、上手な文章である必要はありません。いつ、どこで、誰と、誰の間にどのような出来事が起きたかを書いて貰えば良いです。
このメモに基づいて、弁護士が詳しい事情をお尋ねします。そのうえで、問題解決のために、示談交渉をするのか、すぐに調停の申立を起こすべきか、これらの手続を取った場合に、どのような結論が見込めるのか、手続に要する期間、費用等を丁寧に説明します。
母子家庭で、相談費用や手続費用の支払いが困難な場合は、法テラスの民事法律扶助の制度(法テラスが弁護士費用等を立て替えます。依頼者は、立て替えて貰った費用を、所得に応じて月額3,000円から、1万円の分割で支払いをします。所得状況によっては、支払いが猶予される場合もあります。)を利用することもできます。詳しくは担当弁護士にお尋ねください。
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